鼻のアレルギー
原因と種類
- 症状:くしゃみ、水様性鼻汁、鼻づまりなど
- 原因:抗原(アレルゲン)によって起こる鼻粘膜のアレルギー反応です。
- 治療:抗原により次のようなものがあります。
アレルギー性鼻炎
抗原が判明している鼻のアレルギーをいいます。
- 通年性アレルギー性鼻炎:ダニ、ほこりなどによって起こります。
- 季節性アレルギー性鼻炎:花粉などによって起こります。
血管運動性鼻炎
抗原が不明である鼻のアレルギーをいいます。
診断
診断には抗原の検査、確定が必要ですが、抗原が確定できない場合はアレルギー素因(体質)の検査を行います。
抗原の検索法
RAST法(採血法)、皮膚反応法(スクラッチテスト)などがあります。
アレルギー素因(体質)の検索法
鼻汁好酸球検査法や血清IgE量測定法でアレルギー素因の有無を検索します。
薬物治療
一般的治療
一般的に、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、ステロイド剤の服用や外用を行います。花粉症の場合には、花粉飛散1週間前から服用すると、症状はあまり出ないか、または出ても軽く済みます。
非特異的治療
花粉症や通年性アレルギー性鼻炎などの場合に、症状出現前にヒスタミン加γグロブリン(写真1)を週1~3回の割合で、合計6回注射します。当院でも行っています。
アレルゲン免疫療法
免疫療法とも呼ばれ、通年性アレルギー性鼻炎(ほこり、ダニなど)や花粉症(スギ、ブタクサ)で、症状が中等度以上の症例に対して行います。皮下免疫療法と舌下免疫療法の2つがあり、どちらの治療法も抗原を遮断する抗体作りを目的にしています。皮下免疫療法は抗原エキス(写真2)を週1~2回注射します。また、舌下免疫療法はダニ、スギ花粉エキスの錠剤を毎日1回、舌下投与する治療法です。どちらの免疫療法も3~5年かかりますが、治癒率は高いです。当院でも行っています。
手術治療
重症例ではアルゴンプラズマ凝固手術、選択的後鼻神経切断術、鼻閉改善手術などの手術が必要です。日帰り手術が可能であり、当院でも行っています。詳しくは日帰り手術を参照してください。
手術を希望される方は、まずお電話にて「手術希望」とご予約ください。
インターネット予約は、しないでください。
診察時、手術の簡単な説明を行い、手術日を決定します。手術の2~3週間前に手術前採血を行います。
この時に、手術の詳細な説明を行い、手術の同意書も渡します。
手術日は、診察当日ではなく、後日になります。